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ニューヨーク、アイラブユー New York,I Love You

いいんじゃない?


『パリ、ジュテーム』のニューヨーク版?同じ企画なのかな。あの映画観てもう3年が経つのか。
この作品もたくさんの監督のオムニバス。ナタリー・ポートマンも脚本・監督したんだね!
オムニバスって聞いてたのに、観始めたときはすっかり忘れていて、エピソードのつながりも自然な感じだったし登場人物が重なっているものもあるので一人の監督が作っているのかと途中まで思っていた。

かわいらしいお話やミスリードを誘うお話、色々が詰まっている。でもやっぱり一つ一つが短いからなかなか深いところまでは入れず、俯瞰のような感じになるよね。

こういうオムニバスってそれでいいのかな。街に住む人々のコラージュを楽しむものなのかな。
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2009年/アメリカ映画/1時間43分/カラー/ヴィスタサイズ/ドルビーSR/配給:IMJエンタテインメント/マジックアワー

監督:チアン・ウェン/ミーラー・ナーイル/岩井俊二/イヴァン・アタル/ブレット・ラトナー/アレン・ヒューズ/シェカール・カプール/ナタリー・ポートマン/ファティ・アキン/ジョシュア・マーストン/ランディ・バルスマイヤー

出演:ナタリー・ポートマン/オーランド・ブルーム/クリスティーナ・リッチ/シャイア・ラブーフ/ヘイデン・クリステンセン/イーサン・ホーク/アントン・イェルチンブ/ラッドリー・クーパー/ロビン・ライト・ペン/アンディ・ガルシア/クリス・クーパー/ジェームズ・カーン/ジュリー・クリスティ/ジョン・ハート/カルロス・アコスタ/ジャスティン・バーサ/レイチェル・ビルソン/イルファン・カーン/エミリー・オハナ/マギー・Q/オリヴィア・サールビー/ブレイク・ライヴリー/ドレア・ド・マッテオ/ウグル・ユーセル/テイラー・ギア/ジャシンダ・バレット/スー・チー/バート・ヤング/エヴァ・アムーリ/イーライ・ウォラック/クロリス・リーチマン



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テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

ノーカントリー NO COUNTRY FOR OLD MEN

よかったぁ

「え、これでお終い?」
エンドロールが流れはじめた瞬間、ショックを受けた。なんのカタルシスもなく、無力感に襲われたまま。
でも映画館を出てからもずっといろいろと考えさせられる作品だった。
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終わりにショックを受けただけで内容は単純に追走劇としてみても面白く、荒涼とした乾いた平地(この最初のシーンの画すごく好き!!)や夜のモーテルの映像、どちらも逃げ場のない緊迫感ががありそれは最後まで続いた。
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観終わって浮かんだ映画が二つ。一つ目は同じコーエン兄弟作の『ファーゴ』。平凡な世界に暮らす警官と金目当で起きる愚かで悲しい殺人事件の対比。二つ目は『セブン』。連続殺人と世紀末的な空気。
どちらにも似ていてしかし明らかに質の違う殺人。『セブン』では殺人者なりの美学や哲学があった。だがシガーには人を殺すことに対する特別な感情がない。明確な動機がないわけではなく、しかしその動機はただ「邪魔だから」。「すみませんが通して下さい」と言うのと同じ感覚で人を殺す。そしてその方法はとても合理的。
凶悪な犯罪者が出た場合、よくTVなどで評論家や専門科が心理や原因について議論する。そういったものが全く意味をなさない殺人者。
保安官はそんな事件に直面し諦観して辞職する。彼が若いころは保安官が世の中の秩序を保つことに一役買っていた、そういう自負もあったことだろう。しかしシガーのような犯罪者に一般的に考えられている常識は通用しないし原因を見つけて解決できるものでもない。一保安官の力ではどうにもならない。
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この作品、トミー・リー・ジョーンズ演ずる保安官が主人公なのだけど彼の存在は薄く、結局なにもできないまま終わる。観ている私達に近い人物ではないだろうか。(いや、そうあってほしいと願う。シガーのような人たちばかりだったら落ち落ち他人と他愛のない会話もできないもの。)
彼の無力さは、わけの分からない殺人事件の多い今の社会を憂いながらも何もできない自分の非力さと同じ。
『ファーゴ』では警官と、金を巡って罪を犯す滑稽な人間とは生きている次元が違うように見えた。今回も保安官はモスやシガーと別次元にいるように見えるがそうではないことを強く感じさせられる。
今までのコーエン兄弟の作品にもヘンな人が出てくる。そして浮いている。しかし、シガーは今まで以上に強烈にヘンなのに違和感なく納まっている。それはこの世界がヘンであることを前提に存在するからに他ならない。
シガーは彼の世界とはまるで縁のなさそうに見える人々の前にも突然あらわれて命を奪う。金に目が眩んだ人間が争うだけでなく穏やかに暮らしたい人間も巻き込む。二つの世界は別の次元にあるのではなく同じ場所に存在するのだ。だからこそ保安官は憂う。
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シガーは事故にあっても死なない。死んでいれば並みの映画になっていただろう。観客が望んでもそうしないのはそこに明確な意味があるから。
誰の身の上にもいつ何が起こるか分からない。だからといって悪いことをした人間に必ずしも制裁が下るという訳ではない。
保安官が話したチャーリーに起きたこと、シガーの事故、これらから「運命」という言葉が浮かんだ。
コインの表か裏を当てろと言われるがモスの妻は拒否する。彼女にはそれが運命だと分かっていたのだろう。
出会った人間が善いか悪いかそれは運だ。自分がルールを守っていても起こる事故も運だ。結局罪を犯したから死ぬわけではなく無情な殺人者に殺されるのも生き延びるのもそういう運命だと思うしかない。だから何をしてもいいという訳ではなく、保安官の夢の話が暗示するもの、暗闇<混沌とした現代社会>の中の小さな明かり<希望や指標>を頼りにそれぞれに自分の人生を全うするだけなのだ。
2007年/アメリカ映画/2時間2分/カラー/配給:パラマウント/ショウゲート

監督+脚本:ジョエル・コーエン+イーサン・コーエン
原作:コーマック・マッカーシー
製作:ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン/スコット・ルーディン
撮影:ロジャー・ディーキンス
編集:ロデリック・ジェインズ (イーサン・コーエン+ジョエル・コーエン)
衣装:メアリー・ゾフレス
音楽:カーター・バーウェル

出演:トミー・リー・ジョーンズ/ハビエル・バルデム/ジョシュ・ブローリン/ウッディ・ハレルソン/ケリー・マクドナルド/ギャレット・ディラハント/テス・ハーパー/バリー・コービン/スティーヴン・ルート


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ナイロビの蜂  The Constant Gardener

よかったぁ

これは二つの真実を見出す物語だ。主人公は妻の死により、彼女が何をしようとしていたのか突き止めようとする。疑いから始まった旅だった。
慈善事業に隠された真実。その全貌が見えてくるに従い妻の大きな愛を知ることになる。社会的メッセージと同時にパーソナルな深い愛情について語る、その両者が同時に進行していく展開にドキドキした。妻のことを本当の意味で知り、意識が同化していくラストは結果が死というのがやるせないけど素敵。
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この物語には2種類の人種がいる。アフリカ人と、彼らを食い物にする人間というカテゴライズではなく欲に屈する人間と屈しない人間だ。
実験材料にされているアフリカ人のために巨大な組織に立ち向かう人間を殺したのは、金で雇われたアフリカ人というのが皮肉。同じ金目的でも彼らと製薬会社の人間ではバックグラウンドが違うけれど、でも結果的には同じなのだ。
テッサは彼らの陰謀を暴きたいという欲望で行動していたわけではない。彼らがそれを止めてくれさえすればそれでよかった。
よくないことを知っていながら抗えない人々は弱いはずなのに大きな欲望に飲み込まれて組織となれば倫理も正義も通用しない、真っ当な人間が消されてしまうということにとても憤りを感じる。でもそれがきっと現実なのだ。
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もし自分がそれを知ってしまったら、テッサのように行動できるだろうか?きっと命を懸けてまで出来ないと思う。それ以前に知らないということも罪なのだろうか。
アフリカの映像はパワフルで音楽もとてもよかった。

2005年/イギリス映画/2時間8分/カラー/ヴィスタ・サイズ/ドルビーSR,デジタル/配給:ギャガ・コミュニケーションズ

監督:フェルナンド・メイレレス
脚本:ジェフリー・ケイン
原作:ジョン・ル・カレ
製作:サイモン・チャニング=ウィリアムズ
撮影:セザール・シャローン
美術:マーク・ティルデスリー
衣装:オディ・ディックス・ミレー
音楽:アルベルト・イグレシアス

出演:レイフ・ファインズ/レイチェル・ワイズ/ダニー・ヒューストン/ビル・ナイ/ピート・ポスルスウェイト


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ネバーランド  Finding Neverland

よかったぁ

この作品は作家ジェームズ・M・バリと、『ピーター・パン』が生まれた背景を描く実話ではない。大まかな事柄は事実でもかなりの脚色がなされている。しかし、これはそういった事実ではなく真実を伝えようとしている作品なのだ。
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小説の『ピーター・パン』が好きで、それでこの映画を観てみようと思った。本のほうは(舞台は見たことがないが)アニメーションから受ける明るく楽しい冒険ものという印象とはちょっと違ってもっと切なさや残酷さや皮肉とユーモアがあった。
ここで『ピーター・パン』豆知識を少々・・・自分の本棚をみると厚さの違う2冊の『ピーター・パン』の本があった。「?」とページをパラパラとめくって思い出した。一つはこの映画にも出てくるおなじみのピーター・パンのお話、『ピーターとウェンディ』だ。もう一冊はそれより前に出された、ケンジントン公園に住む半分人間で半分鳥の空を自由に飛べない小さなピーター・パンのお話。これが1902年、『小さな白い鳥』という作品の中に出てきた初めてのピーター・パンで、その後、映画にも出てきた『ピーター・パン』が1904年に戯曲として登場する。それを元に話を膨らませたのが1911年に出版された『ピーターとウェンディ』で、その後1928年に書き加えられた戯曲で再び上演された。
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さて本作の話に戻ろう。
この作品は、父親を亡くし心を閉ざしていたデイヴィズ家の三男ピーターと、彼に想像力の大切さを気づかせようとするジェームズとの交流を軸に、デイヴィズ一家との親交により『ピーター・パン』の舞台が生まれるまで等を描いている。
ピーターがジェームズに向かい、「ピーター・パンはあなただ」と言った言葉はかなりいいところを突いていると思う。
ジョージに「今、君は大人になった」と言ったとき、ジェームズの顔に微かに寂しげな表情がのぞいた。
彼の内面は大人になることを放棄したピーター・パンに投影されているようだが、彼自身は“大人になってしまった”ウェンディに近いかもしれない。
現実社会では否が応でも年を取り、外見に見合った振る舞いを強いられる。ジェームズは大人になってしまったが、それに抗っているようにも見えるのだ。
だから妻メアリーと上手くいかないのは当然だといえる。ジェームズに必要な人は大人の世界に閉じ込めようとするメアリーではないのだ。
メアリーと別々の部屋に入っていく場面で、ジェームズの部屋は光り輝くネバーランドの世界だった。それは素晴らしいところというよりもジェームズの逃げ場のように感じた。現実からの逃避はずるい気もするんだけど、どうしようもないこともある。想像力は現実社会が苦しい時にこそ必要なものなのだろう。
しかし、いつも逃げてばかりでは現実社会を生きていくことすら出来なくなってしまうし、想像力は現実逃避のためだけにあるわけではない。逃げ込む領域ではなくゆとりの領域として持っていたい。
外見も精神も大人になっても心の一部に“遊び”の領域を残しておくことは許されてもいいと思うしきっと必要だろう。そのことをジェームズはよく知っているからピーターにも想像力や信じる力の大切さを分かってほしかったのだろう。そして想像の翼を広げることの大切さは子どもたちだけでなく大人にも向けられたメッセージではないだろうか。
そのテーマはよく描かれていたと思うが、もう一つのテーマで「ある愛する人の死と喪失」についてはもう一歩踏み込みが足りないように感じた。
ピーターのような悲しい過去はないものの、わたしも子どもの頃はとても現実的に物事を捉えていて、母から「想像力のない子だ」と散々言われていた。
例えば幼稚園にサンタが来た日、組の子たちが先生に「サンタさん来たねぇ!」って話している傍らで「あれは園長先生よね」と言って先生に相手にされなかったり、空想画を描きなさいという授業が苦痛だったり。
それがいつ頃からかを境に頭が多少柔軟になり想像力がちょっとは働くようになった。それは一朝一夕には変わるものではない。だからジェームズとの出会いがピーターに何らかの変化を与えたとしてもそんなに急に激変はしない思う。
そしてピーターとジェームズとの対話は核心を突かず微妙に本質からずれていると感じた。それこそがこの作品の主軸であるだろうにだ。そこの掘り下げが弱いことで今ひとつ味が薄い印象になってしまったことは残念だ。
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「泣く」と聞いていたのだが泣き所はこの二人の交流、とりわけラストの場面なのだろうか。しかしわたしは上記のような理由で泣けなかった。むしろ『ピーター・パン』の初日、孤児院の子ども達がやって来て目を輝かせて舞台を見る場面で熱いものがこみ上げた。もうひとつ、デイヴィズ家で上演した時の、ティンクが毒を飲んでピーター・パンが拍手を求める場面もやたらと泣けた。
本で読んだ台詞が目の前のスクリーンに現れそっくりそのまま喋っている!しかも思いもかけずネバーランドまで現れたのだ。しかしこのこみ上げてくる気持ちはその見えているものに感動したからではなく、それを見ている観客の心に共鳴したからだと思う。
連れ子の未亡人と児童文学も書く作家、しかも女性が亡くなって子どもと残されてしまうというのは『永遠の愛に生きて』を、舞台のメイキングものとしては(実話じゃないけど)『恋に落ちたシェイクスピア』を思い出す。そして『恋に落ちたシェイクスピア』でもわたしは終盤の上演での観客の熱狂に泣いちゃったんだよな。
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余談だけど、公式HPの心理ゲームでわたしは「シルヴィア」でした~。

2004年/アメリカ+イギリス映画/100分/カラー/シネマスコープ・サイズ/配給:東芝エンタテインメント

監督:マーク・フォースター
脚本:デイヴィッド・マギー
原作戯曲:アラン・ニー
製作:リチャード・グラッドスタイン/ネリー・ベルフラワー
撮影:ロベルト・シェイファー
プロダクション・デザイン:ジェマ・ジャクソン
衣装:アレクサンドラ・バーン
音楽:ヤン・A・P・カチュマレク

出演:ジョニー・デップ/フレディ・ハイモア/ニック・ラウド/ジョー・プロスペロ/ルーク・スピル/ケイト・ウィンスレット/ジュリー・クリスティ/ダスティン・ホフマン


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ニュースの天才  Shattered Glass

ま、こんなもん?

この作品のテーマが何なのか分かり辛かった。スティーブン・グラスがやったことを既に知っていたので、もはやサスペンスではなかったし、モラルやジャーナリズムのあり方云々よりも一人の未熟な人間の姿だけが浮き彫りになっているように思えた。
人気や名声は自分のものに、しかし責任は負わず誰かにかばってもらって当たり前と思っている、自分の仕事が社会に与える事の重大さを理解していない人間。そういう人間の内面をもっと知りたかったのだが、その一番知りたいスティーブンの心が表れていなくて彼が異星人のように見えた。
彼と対照的に描かれるチャックの心情のほうが理解できるし同情してしまう。
不器用でも誠実であることが信頼に繋がって欲しい。

2003年/アメリカ映画/94分/カラー/シネマスコープ・サイズ/ドルビーデジタル/配給:ギャガ・コミュニケーションズ

監督+脚本:ビリー・レイ
原作:バズ・ビッシンジャー
製作総指揮:トム・クルーズ
製作:クレイグ・バウムガーデン/トーヴ・クリステンセン/ゲイ・ヒルシュ/アダム・J・メリムズ
撮影:マンディ・ウォーカー
美術:フランソワ・セガン
音楽:マイケル・ダンナ

出演:ヘイデン・クリステンセン/ピーター・サースガード/クロエ・セヴィニー/ハンク・アザリア/スティーヴ・ザーン/メラニー・リンスキー/ロザリオ・ドーソン


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名もなきアフリカの地で  Nowhere in Africa

よかったぁ


ひゃー、映画は3ヶ月ぶりだ!久々に観たのはこの作品、寒くなる前に観たかったから。
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前に予告編を見た時、少女が主人公で外敵と戦う話だと思っていた。でも実は彼女の両親がメインで、戦争が背景だけど彼ら家族の絆や心の葛藤のお話だったのね。
ナチスの迫害により仕事を奪われた父はアフリカへ渡り、妻と娘を呼び寄せる。自分の存在価値に苦悩する父、ドイツの厳しい状況を理解できずに帰りたいとヒステリックになる母(しかし後半、現実を知るや否や突然たくましくなる変貌がスゴイ)、そして自然体でアフリカの地を受け入れる少女レギーナ。子どもって肉体的には弱い存在だけど、環境に適合する能力には長けてるんだなぁ。
彼ら夫婦は戦争が起きずに夫の仕事が順調で何の不自由もなく過ごしていたら、何の疑問も持たずに幸せに暮らせていたのかもしれない。本人そのものだけじゃなく取り巻く環境が大切なのか?そういうものなのか?一緒に苦労を乗り越えていこうとは思わないのか?とちょっぴり悲しくなったけど、最後はうまく落ち着いてホッとした。
彼らが逃れる先にアフリカを選んだのは正解だったに違いない。西洋的思考をする地ではなかったからこそ協力したり反発したりしながらもカルチャーギャップに触れ、人間的に成長して家族を再構築できたのだと思う。今まで信じていた概念を覆された時、人はそこから何かを学び成長するのだろう。
それにしてもレギーナの愛らしいことったら!そしてわたしもオウアが大好き!!

2001年/ドイツ映画/141分/カラー/シネマスコープ・サイズ/SRD/配給:ギャガ・コミュニケーションズGシネマグループ

監督+脚本:カロリーヌ・リンク
原作:シュテファニー・ツヴァイク
製作:ペーター・ヘルマン
撮影:ギャルノット・ロル
編集:パトリシア・ロンメル
美術:スザンヌ・ビエリング/ウイ・スジーラスコー
衣装:バーバラ・グルップ
音楽:ニキ・ライザー

出演:ユリアーネ・ケーラー/メラーブ・ニニッゼ/レア・クルカ/カロリン・エケルツ/マティアス・ハービッヒ/シデーデ・オンユーロ


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ナビィの恋 Nabbie's Love

いいんじゃない?


奈々子が島へ里帰りするところから物語は始まる。ナビィは奈々子のおばぁ。"ナビィの恋"っておばぁの若き日の思い出話かと思っていたのでこの展開には驚いた。
切ない話なのに舞台が沖縄だとなんだか陽気。「おじぃはまだ若いから」というおばぁの台詞がツボにはまった。
おばぁと奈々子、それぞれの恋の行方を同時進行で描いているのだが、奈々子のほうは描写不足に感じた。なぜ結婚に至ったのかという彼女の心理が読めなかった。
おじぃを演じた登川誠仁は琉球民謡の宗家ということで、映画初出演なのだが飄々とした独特の味がすごくいい。
これは沖縄版ミュージカルともいえる。沖縄民謡のみならずフィドルの音色やオペラが彩る。マイケル・ナイマンと登川誠仁のコラボによるテーマ曲も不思議だがいい。

1999年/日本映画/92分/カラー/配給:オフィス・シロウズ+東京テアトル

監督:中江裕司
脚本:中江裕司/中江素子
製作:竹中功/佐々木史朗
プロデューサー:石矢博
編集:宮島竜治
撮影:高間賢治
美術:真喜屋力
衣裳デザイン:小川久美子
回想撮影:具志堅剛
テーマ曲「RAFUTI」:マイケル・ナイマン with 登川誠仁

出演:西田尚美/村上淳/平良とみ/登川誠仁/平良進/ 兼島麗子/アシュレイ・マックアイザック/嘉手苅林昌/大城美佐子/山里勇吉/津波信一/嘉手苅林次/吉田妙子/島正廣/仲嶺真永/大田守邦/宇座里枝


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ノー・マンズ・ランド NO MAN'S LAND

よかったぁ


激しい戦闘シーンはないし有名スターが出ているわけでもない。全国ロードショウには乗りにくい作品だけど、どんなに凄惨な虐殺を描いている映画よりもリアルに戦争の本質を深くえぐっている。
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敵対する兵士、ボスニア人のチキとセルビア人のニノ。横たわった体の下に地雷をしかけられ身動きできないボスニア兵のツェラ。自分が殺されるのを恐れて相手に銃を向けるが、彼らは初めは人を殺す気なんてなさそう。何度か和やかな雰囲気にもなるのだが、少しずつ積み重ねられた疑心が憎しみに変わり殺意が生まれ悲劇を招く。
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彼らは戦争がどんなに愚かなものか分っていた筈だ。しかし心に点った憎しみの炎を消し去ることは難しい。なぜ戦争が起きるのか、なぜ紛争は絶えないのかということを、チキやニノの心情の変化ですごく自然に描いて見せている。
そしてその痛烈な批判は争っている者だけでなくそれを取り巻く人々にも向けられる。双方から助けを求められているにもかかわらず行動を渋る国連上層部。゛真実を"なんて大義名分を掲げ、そのくせ当事者の気持ちは無視、結局は自分が撮りたいものを求めているだけのマスコミ。
個人の意向で人を救うことが出来ず、個人の憎しみで争いは起きる。戦争は愚かだと誰もが思う。しかしこの登場人物の誰かに自分もなってしまう可能性もある。

2001年/フランス+イタリア+ベルギー+イギリス+スロヴェニア映画/98分/カラー/ドルビー・デジタル/配給:ビターズ・エンド

監督+脚本+音楽:ダニス・タノヴィッチ
プロデューサー:フレデリック・デュマ/マルク・パシェ/チェドミール・コラール
撮影:ウォルター・ヴァンデン・エンデ
録音:アンリ・モレル
美術:ドゥシュコ・ミラヴェツ
衣装:ズヴォンカ・マクツ
編集:フランチェスカ・カルヴェリ

出演:ブランコ・ジェリッチ/レネ・ビトラヤツ/フィリプ・ショヴァゴヴィッチ/カトリン・カートリッジ/サイモン・カロウ/ジョルジュ・シアティディス/サシャ・クレメール/セルジュ=アンリ・ヴァルケ/ムスタファ・ナダレヴィッチ


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なごり雪 Nagori Yuki

ま、こんなもん?


率直端的に言って「なんじゃこりゃ」な映画だった。多くの感想が「感動した」「涙が止まらない」「何度も観た」ということに少々驚いて、自分の感性がオカシイのかと悩んでしまう。
まず気になったのが台詞だった。なぜ棒読みなんだろうと考えると、それは台詞のせいだと気付いた。舞台っぽい、いやむしろ小説風なのだ。純文学の文体をそのまま台詞として読んでいる感じがする。
“臼杵”、“大分”という土地を強調するのであれば方言もとり入れてほしかった。あまりキツイと作品の世界観を壊してしまうかもしれないけど。祐作のお母さんが出ている場面は九州じゃなくて東京の下町かと思ったもの。
その他、病院の雪子はバイクの転倒事故だというのに顔中包帯でぐるぐる巻きにされていて普通ここまでしないだろうと思ったし、水田の娘は13歳だというがあまりにも大人びていて23歳の聞き間違いかと思った。現在の雪子の顔を見せないのは観客のイマジネーションに委ねようとした意図的なものだろうが、どうしても気になってしまう。
そしてラスト、「お互い一生懸命がんばって生きよう」みたいなことを言っといて、去り際に告げた水田への言葉。そんなこと今言わなくったって!と唖然とした。
きっとわたしの視点がずれていて一般的には感動作なのだろう。でもどうしてもそんなことが気になった。
---
ストーリーにはついて行けなかったけど、臼杵のしっとりとした日本的な風情や、石仏火祭、竹の明りの幻想的な美しさなど視覚的にはよかった。また配役も皆“らしく”ていいと思う。

2002年/日本映画/111分/カラー/ビスタ・サイズ/ドルビーSR/配給:大映

監督:大林宣彦
脚本:南柱根/大林宣彦
製作:大林恭子/工藤秀明/山本洋
撮影:加藤雄大
美術:竹内公一
衣装:千代田圭介
編集:内田純子/大林宣彦
音楽:學草太郎/山下康介
編曲+指揮:伊勢正三

出演:三浦友和/須藤温子/細山田隆人/反田孝幸/長澤まさみ/日高真弓/田中幸太朗/斎藤梨沙/宝生舞/津島恵子/左時枝/ベンガル


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ナインスゲート The Ninth Gate

ま、こんなもん?


とにかく長い。面白くなくはないし、雰囲気があって画面も美しかったけどクライマックスの割にそこに辿り着くまでが長過ぎる。クライマックスからラストまでがほんの15~20分くらいなんだもの。
そのわりに説明があまりなされていなくて謎の女性は結局何者だったのかとか、なんとなく匂わせるだけで終わってるし。それはまだ良いとして、なぜコルソがナインスゲート自体に興味を持つに至ったかが一番重要なところだと思うのに描写不足で、ラストで“なんで?”と納得いかないまま終わってしまった。
前半の推理サスペンスみたいな謎解きは面白かったんだけどなぁ。
ジョニー・デップの持ち味が生かされていたのかも疑問。

1999年/スペイン+フランス合作/134分/カラー/ドルビーデジタル

監督+脚本:ロマン・ポランスキー

出演:ジョニー・デップ/フランク・ランジェラ/レナ・オリン/エマニュエル・セイナー/バーバラ・ジェフォード/ジャック・テイラー


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