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ノー・マンズ・ランド NO MAN'S LAND

よかったぁ


激しい戦闘シーンはないし有名スターが出ているわけでもない。全国ロードショウには乗りにくい作品だけど、どんなに凄惨な虐殺を描いている映画よりもリアルに戦争の本質を深くえぐっている。
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敵対する兵士、ボスニア人のチキとセルビア人のニノ。横たわった体の下に地雷をしかけられ身動きできないボスニア兵のツェラ。自分が殺されるのを恐れて相手に銃を向けるが、彼らは初めは人を殺す気なんてなさそう。何度か和やかな雰囲気にもなるのだが、少しずつ積み重ねられた疑心が憎しみに変わり殺意が生まれ悲劇を招く。
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彼らは戦争がどんなに愚かなものか分っていた筈だ。しかし心に点った憎しみの炎を消し去ることは難しい。なぜ戦争が起きるのか、なぜ紛争は絶えないのかということを、チキやニノの心情の変化ですごく自然に描いて見せている。
そしてその痛烈な批判は争っている者だけでなくそれを取り巻く人々にも向けられる。双方から助けを求められているにもかかわらず行動を渋る国連上層部。゛真実を"なんて大義名分を掲げ、そのくせ当事者の気持ちは無視、結局は自分が撮りたいものを求めているだけのマスコミ。
個人の意向で人を救うことが出来ず、個人の憎しみで争いは起きる。戦争は愚かだと誰もが思う。しかしこの登場人物の誰かに自分もなってしまう可能性もある。

2001年/フランス+イタリア+ベルギー+イギリス+スロヴェニア映画/98分/カラー/ドルビー・デジタル/配給:ビターズ・エンド

監督+脚本+音楽:ダニス・タノヴィッチ
プロデューサー:フレデリック・デュマ/マルク・パシェ/チェドミール・コラール
撮影:ウォルター・ヴァンデン・エンデ
録音:アンリ・モレル
美術:ドゥシュコ・ミラヴェツ
衣装:ズヴォンカ・マクツ
編集:フランチェスカ・カルヴェリ

出演:ブランコ・ジェリッチ/レネ・ビトラヤツ/フィリプ・ショヴァゴヴィッチ/カトリン・カートリッジ/サイモン・カロウ/ジョルジュ・シアティディス/サシャ・クレメール/セルジュ=アンリ・ヴァルケ/ムスタファ・ナダレヴィッチ


テーマ : 映画レビュー
ジャンル : 映画

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